爆発は家を完全に吹き飛ばしていた。レイは辛うじてもう一人の警官を抱えて庭に降り

立った。そのまま横に警官を弾き飛ばし上空を見る。そこには一直線に自分に降下してく

るラナイルがいた。

「死ねぇ!」

 ラナイルが剣を振り下ろす。刀身はまたしても光を放ちレイがかわす前にいた地面を爆

砕する。

「間違いねぇな。あれは『フレイム・ザースト』――『古代幻獣の遺産』だ」

 レイは毒づきながらラナイルの第二撃をかわした。『フレイム・ザースト』の攻撃はか

わすしかない。だがそれの欠点も分かっていた。

「自分の体に衝撃がほとんど帰ってくるから……多用できないはずだが?」

 見るとラナイルの体は先ほどレイがつけた裂傷の他に無数の火傷があった。火傷という

可愛いものではない。すでに表面は炭化し、内部の肉が見えている。それでもラナイルは

さして影響を受けていないようで滑らかな動きで向かってきた。

「痛みを感じないか。戦闘不能にまで追い込む!」

 レイは『スレイブ・ソーサー』を正眼に構えた。ラナイルはレイから発せられる気合に

一瞬気圧されるように後ろに下がった。しかしもう正気を失っているラナイルにしてはそ

れは些細な事で特別に構う事ではなかった

「死ねぇ死ねぇ死ねぇ死ねぇ死ねぇ……!!!!!!」

 ラナイルは何度も『フレイム・ザースト』を振りつつレイに接近していく。周囲で起こ

る爆発はラナイルの体を確実に死へと誘う。レイは今までにない集中力――おそらく自分

の人生の中で一番であろう集中力を発揮して突っ込んでくるラナイルを睨みつけていた。

 狙うは唯一点。

「ここだぁ!」

 レイは凄絶な気合を喉の奥から迸らせて剣を一閃した。

 鋭い風を切る音、そして爆発音。

 おそらくこの場に誰かいたとしてもすぐに何が起こったかは分からなかっただろう。ラ

ナイルでも分からなかったかもしれない。唯一理解していたのはレイだけだった。

 ラナイルの右腕が肘下から消失している。レイが剣によって斬り落としたのだ。ラナイ

ルの剣は二人からは遠く離れた場所の地面を爆発させていた。それでも抉れた地面に突き

立っている。

 ラナイルは声にならない絶叫を上げる。地面に倒れ付してもがく様はレイもいたたまれ

ない気持ちになる。あまりにもあっさりとした、見事な決着だった。

「おい、それだけじゃ死なねぇから、ちょい質問に答えな」

 レイはしばらくして痙攣もようやく治まってきたラナイルの頭を掴むと自分の視点と同

じ高さに上げた。

「ううう……」

 ラナイルの眼には正気の光が戻っていた。レイは旨くいったと内心ほくそ笑む。

 こういう正気を無くした奴にはショック療法が一番だというのは彼の持論だった。

 少々というかかなり荒っぽいという事で前から仲間には非難されていたが、この際手段

は選んでいられない。

 ラナイルの正気を確かめるとレイはラナイルの衣服を破って右腕の傷に巻いた。

 よく見るとラナイルの右腕の切断面は少し焦げ目があるだけで出血は思ったほど酷くない。

 すでにほとんど止まりかけていた。その傷口だけ見るとただ斬ったという事ではなく

『焼き斬った』という事になるだろう。

「成功する確率は五分五分だったがな。日ごろの行いがいいからだ」

 自分自身冗談と思う事を口にして申し訳程度の止血を終えるとラナイルに再度話し掛けた。

「第一の質問だ。あれはどこで手に入れた?」

 レイは『フレイム・ザースト』を指差して言う。ラナイルは痛みが多少引いてきたのか

顔を苦痛に歪めつつ答える。

「み……道を、逃げてたら……急に、落ちてきたんだ」

 その質問には大した興味はなかったらしく、レイはすぐに本当に聞きたかった事を聞いた。

「ふん、じゃあ次の質問だ。お前にコーダを殺せといった奴は誰だ?」

 根拠はない。ただの想像だった。ただ、これは真実だと彼の直感は告げている。ラナイ

ルは一瞬考えた後、記憶を辿るようにゆっくりと言葉を発した。

「カ……カルア……ネル……サン……」

 レイは満足げに頷いた。





 コーダは何も分からず逃げていた。自分が何故殺されるのか聞いて知ってはいたがそれ

がどうして自分の死に繋がるのかは理解できない。そう、分かるという事と理解するとい

う事は違うのだ。

 何故死ななければならない?自分はただ好きなことをやっていただけだ。個人の自由の

権利を侵すことは誰にも許されていないはずだろ?どうして?どうして?

 コーダは錯乱した頭で堂々巡りの思考を続けていた。ただそれには決定的な物が欠落し

ていたことにはコーダは気づかなかった。気づくはずもない。この人種は――自分の利益

しか考えず、自分の物差しでしか物事を計れない愚か者には決してない物。

 即ち、他者の権利を侵害する、という概念。

 自分さえ良ければそれでいい。自分の欲求を満たせればそれでいいという考え。

 彼らにとっては自由の侵害というのは自分達だけの事でしかなく、自分の自由が他者の

自由を侵害している事を微塵も感じない。そのくせ、自分達の領域が侵害されると憤慨す

るのだ。彼らにとっては自分達が唯一の世界なのである。

 そしてそうした愚か者に待つ末路は決して明るくはない。

 コーダは自分が駆けていく前方に人影があるのを見て立ち止まった。周りは建物に囲ま

れたメインストリートからは少し離れた区画。今時分はすでに深夜零時をすぎている事よ

り誰も起きだす者はいない。たとえ誰か起きていたとしてもどの建物も高く、窓は下のコ

ーダを見下ろすには都合が悪いため物音がしても誰も気づかないだろう。

「誰……?」

 コーダは恐る恐る影に近づいていった。そして見知った顔を見て安心する。

「警察隊員……」

 コーダは心底安心した。確か名前はカルアとか言ったか。あのラナイルとか言う殺人鬼

と比べるとあまり頼りになりそうにないがあれでも《リヴォルケイン》から来た奴だ。見

かけよりもずっと頼りになるんだろう。自分が憧れている《リヴォルケイン》から……。

「あの殺人鬼は? あの傭兵はあいつを食い止めているのかい? ああ、そんな事は良いや。

早く僕を安全な所に連れてって……」

 コーダがそう言った瞬間、ドスッという鈍い音と共に痛みが走った。

(何だ?)

 コーダは理解できなかった。今の音は?そして今の痛みは何?

 コーダは恐る恐る自分の視線をカルアから下に移した。自分の体を見下ろすと右腕に短

刀が刺さっている。そしてそこから血が勢いよく流れている。

「……ぁぁぁああああああ!!」

 コーダはようやく体に痛みの信号が回ったらしく激痛に体をよじらせた。短刀が右腕か

ら落ちてカランと軽い音を立てる。コーダはすでに感覚がなくなった腕に戦慄を覚えつつ

今自分ができる最善の事を実行した。

 ここから逃げるという事を。

 コーダはきびすを返してカルアとは反対方向の道へ駆けていく。走ってすぐに大きな通

りに出る。街灯が灯り、辺りは多少明るくなっているが、それが今のコーダには自分の傷

がはっきりと見えて精神的にかなり追い詰められることになる。

 コーダは血を滴らせながら逃げた。がむしゃらに。もう何も考えられない。どのように

進んだのかも分からない。あれからどれだけ経ったのかも分からない。実際にはほんの数

分だったがコーダにはもう何時間も走りつづけているように感じた。もうすでに傷口から

の血は止まり、固まっている。そしてコーダはどこかの路地に腰をおろした。

「ふうっふうっふうっふうっふうっ……」

 絶える事ない息切れの中でコーダはある事を思い出していた。

 あれは確か一週間ほど前、仲間三人――殺された奴らと夜の街を徘徊していた時のこと

だ。自分達四人が歩いていると前方にボロ布を着た年寄りが寝ていた。

 仲間の一人が相手してやろうと言ってその爺さんに殴る蹴るの暴行を加え始めた。

 爺さんは助けてと懇願したがそれがより俺達の残虐な意欲に火をつけた。

 そこに一人の女が止めに入る。

 まだ自分達とは数歳ほどしか歳が違わないその女は毅然とした態度で俺達を叱責した。

 それが俺達の癇に障ったんだ。どうにかしてこの女を恐怖で振るわせたいと皆思ったに

違いない。特別綺麗だという所はなかったが内面から出るその気質に俺達はある種の憧れ

を感じていたんだ……」

「それが、俺の恋人だった」

 コーダは驚きのあまり心臓が飛び出そうな勢いで声の方向を振り返った。そこには先ほ

どの男、カルアが立っている。その眼は静かに、何の感情も見せずにただ、コーダを視界

に入れている。

「どう、して……」

 自分の考えていた事が分かるのか。そう聞こうとしたコーダは自分がいつのまにか声を

出して言っていた事に気づいた。カルアは言葉の絶えたコーダに言う。

「その日、僕は残業で日頃の簡単な事件の調書を書いていた。彼女は僕に差し入れを持っ

て来る最中だったというわけさ。その時に襲われている老人を助けようとして、殺された。

 お前らに」

 そのとき初めてカルアの声に明確な意思が宿った。

 相手を殺す、という明確な意思が。

 コーダは動かない体に鞭打って引きずるように遠ざかる。カルアはそんなコーダを視界

に入れつつ言葉を続ける。

「その老人が彼女の葬式の日に来てくれて、お前らの事を知ったよ。その老人は学校の歴

史の教師だったそうだ。瞬間的に物事を記憶する事は自分の誇りだったらしい。まあ、そ

んな事はどうでもいいな。その人のおかげでお前らを見つけてから俺はお前達の行動パタ

ーンを分析してそれぞれが一人になる頃合を見計らって殺していった」

 カルアは剣を抜き放ち自然な動作でコーダの首に突きつけた。

 ひいっ、と情けない声を発してコーダが硬直する。ズボンの股間の間から液体が流れて

きた。コーダは恐怖のあまりに失禁していた。

「一つ聞きたい。お前達、どうして殺されると思う?」

 カルアが怒りの感情を押さえてコーダに問いかけた。コーダは恐怖で頭が真っ白になる

のを感じつつ残った思考で考えうる答えを口にした。

「分からない……」

「そうか」

 カルアは表情を変えず、少しばかり絶望を滲ませて剣を振り下ろした。コーダは次の瞬

間くる痛みを覚悟する。しかしそれは甲高い音に遮られた。何かが自分の前にいる。

 コーダはうっすらと眼を開けるとそこにはあの傭兵の姿があった。

「こいつは俺の雇い主だ。殺させるわけにはいかないんだわ」

 レイはカルアの剣を弾き返した自分の剣を構える。カルアはレイを睨み据えてまるでコ

ーダがいる事を忘れたようにレイへと話し掛けてきた。

「どこから疑ってた?」

「最初からさ。あんたがコーダを呼ぶときだけ『奴』って言って少し口調が荒っぽかっ

たからな。他の誰にも敬語を使っていたあんたからしたら違和感この上ない。あとは暇な

時に他の隊員達にいろいろ聞いて、確かな根拠はなかったが確信した。今の恋人は事件が

起こる前日に付き合い始めたらしいな? 最初から指輪の事を聞いていればもっと早く尻

尾を掴めたのにな。馬鹿やったぜ」

「なるほどな……」

 カルアは大したショックも受けている様子はない。レイはふと、この男は気づいて欲し

かったんじゃないかと思った。

(まあ、今はこの男を取り押さえる事が先決だ)

 レイはカルアが向かってくる事を予想してその場に身構えた。

 だが次にカルアが起こした行動はレイの予測を外れていた。カルアは考える事なくその

場からきびすを返して逃げ出したのだ。

 レイはそれを黙って見つめ、剣を鞘にしまった。そしてコーダの方に向き直る。

「や……はっは! ざまぁみやがれあの異常者が!! ははっははははははは」

 コーダの笑い声が闇に包まれた路地に響く。レイはコーダの肩をを掴むと勢いをつけて

体を起こした。そして一言。

「異常なのはお前だ」

 レイの拳はコーダの鳩尾に叩き込まれていた。





 やけに遠くから会話が聞こえる。何か自分の感覚が希薄になっていく。フェナは自分の

感覚が体から離れていくような感覚に襲われていた。確かに自分の意識はあるというのに

外から入ってくる情報に現実感がないのだ。

「迫害される事は変わらない。いくら先延ばしにしても、だ。たとえその未来を否定して

も起こる結果を変える事ができなければ、無駄な努力だ」

 どこかから女性の声が聞こえてくる。なんだろうか? この声を聞くと心の内に何か澱

みのようなものが生まれてくる。

 感情は感じられない。

 淡々と事実を述べていると言った話し方だ。

「そんな事ない、確かに本当に起こるんだったら抗わなきゃいけない。でも、たとえ結果

を変えられなかったとしても、今よりもいい結果に結びつけようとした努力は決して無駄

な事なんかじゃないわ!!」

 今度は自分の真近から声が聞こえる。こちらは感情豊かに……今ははっきりとした怒り

の感情が出ている。どうやら自分はこの声の人に抱きかかえられているようだ……。

 そう考えてフェナは自分の遊離した感覚が体に戻るのを自覚した。はっきりとした視界

には目の前にミスカルデと名乗った女性。

 自分の傍らには自分を抱きかかえているルシータ。そのすぐ横にマイスがいる。

「無駄なんだ。いくら過程がどんなに素晴らしい事でも、結果が変わらなければそれは無

駄に終わる」

 フェナにはそう言ったミスカルデがとても悲しそうに見えた。まるで自分の経験から言

っているようにその口調はある種の説得力があった。

「だからこそ、必要なのは……結果を変えるに必要なのは力。そしてその力を手に入れる

には貴女の力が必要なんだ。フェナ=ノーストライン」

 ミスカルデの視線が再びフェナを向いた。その瞳を見てフェナは自分が瞳に吸い込まれ

ていくような感覚を覚えた。体の力が抜け、抗う力がなくなる。

「フェナは渡さない!!」

 ルシータが木刀を抜き放ちミスカルデに接近した。フェナにはもうそれは見えない。

 ルシータが放った渾身の横薙ぎは半歩ほど後ろに下がったミスカルデにあっさりとかわ

される。ルシータはそのまま横薙ぎの遠心力を力に変えて今度は体勢深く足元に一撃を放

つ。だがミスカルデは右足の裏でその一撃を軽々と止めていたのだ。

「……!?」

「あなたとじゃ、格が違う」

「『白』光!!」

 動きが止まったルシータを援護するようにマイスが光熱波を放つ。しかしミスカルデは

それを前のように弾き飛ばすと同時に、しゃがみこんでいたルシータの首筋に冗談のよう

な軽い一撃を加えて昏倒させた。次の瞬間、その姿が消える。

「どこ……だ!?」

 マイスの叫びは尻つぼみになった。一瞬の間にミスカルデはマイスの後ろに肉薄してい

たのだ。

「役不足だな」

 マイスにはミスカルデの顔は見えなかったが、その声からは何の感情も見出す事はできなかった。

(駄目だ)

 マイスは今更ながら確信する。この女とは戦いの次元が違う。自分達がどう足掻いても、

奇襲だろうが何だろうがどんな手を使おうともそれを実力でねじ伏せるだろう。そしてこ

の感覚ははっきり言って先生……ヴァイ以上かもしれない。

 マイスが昏倒させられるのを覚悟した時、横の路地から一つの影が飛び出してきた。





 カルアはこの場の光景が何なのか分からなかった。飛び出してすぐのところに金髪の少

女が倒れている。少し離れているのは、調書で読んだ事がある少女、フェナとか言ったか。

 それから更に離れて男と、そのすぐ後ろに女が立っていた。

 まあいい。今の自分がする事は逃げる事だ。

 カルアは咄嗟に走り出し、進行方向上にいた少女の手を取った。人質のつもりだった。

「あ……」

 少女が声を上げたがそんな事はかまわない。今優先すべきは自分の安全だ。

 一瞬、立ちすくんでいる男の後ろにいる女の顔が見えた。おぞましいほどの笑み。その

笑みに戦慄を覚えながらカルアはそのまま開きっぱなしの門から街の外に脱出した。





「どうやら、面白い事になりそうだ」

 マイスはすぐ後ろから聞こえる声が全く面白くなさそうに言うのをただ聞いていた。突

如場に現れた男がフェナを連れて街の外に逃げてしまったのだ。とりあえず《蒼き狼》に

フェナが連れ去られる危険性は避けることはできたが自分の危機は全く変わっていない。

「これからこの街は滅びにさらされる。お前達にそれが止められるか、見せてもらうぞ」

「え!?」

 マイスが振り向いた時、ミスカルデの姿はすでに消えていた。

「滅び……」

 マイスはミスカルデの言葉に本能的な恐怖を覚えていた。何かが起こる。それはとてつ

もない事だと体の奥底で確信している。

「大変だ……」

 マイスはひとまずルシータを起こす事から始めた。そこにまた足音が近づいてくる。

「!?」

 マイスが驚いて身構えるが路地から出てきた人影を見てほっ、とため息を吐いた。

「レイさん……」

 レイはマイスの安堵を遮るようなきつい口調で傍によると同時に言ってきた。

「ここに男が駆け込んでこなかったか?」

「え、ええ。来ました。そしてフェナ……僕達と一緒にいた女の子を連れて街の外へ出て

行っちゃったんです」

「ちっ」

 レイは鋭く舌打ちするとまだ意識のないルシータを背中に背負った。そして言う。

「お前達の事情は走りながら説明しろ! 行くぞ!!」

 レイは言うや否やルシータを背負っているとは考えられない速さで走り出した。マイス

も慌てて後を追っていった。





 この人だ。フェナは確信した。今自分の手を引いて走っている男こそが自分が探してい

た痛みの人だと。そして彼の心が自分に入っていく。そして悟った。この男は自分だ。

 人間を憎む事ができなかった自分の、その奥にあった本当は殺してやりたいほど憎んで

いた自分。奥の自分を具現化したような存在。それがこの人だった。だから自分はこの男

を助けたかったんだ。自分の心を救いたかったから。

「力が……欲しいの?」

 フェナは発した問に男の足が止まる。今なら止められる。フェナには分かっていた。自

分は今取り返しがつかない事をしでかそうとしている事に。しかしあのミスカルデといっ

た女性の言葉が自分を苛む。

『人間が憎くないのか?』

 憎い。憎い。母を殺した人間が憎い。そんな人間がいる世界が……憎い。

 もう遅い。全てが遅かったのだ。もう、止められない。誰にも、止められない……。

「あげるよ。力を」



 そして、憎悪が解き放たれる。



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