あとがき
超長編「FlyUp!」のスピンオフ長編第三弾「風の辿り着く場所」完結しました。紅月赤哉です。
あとがき代わりに20の質問を答えさせていただきます。
http://akitaro.moo.jp/atogaki.htm
1 この小説を書き終えた、今現在の心境を一言で簡潔に言い表してください。
まさか彼女がここまで動くとは思っていませんでした。お疲れ様でした、美緒。
2 この小説を書く上で、一番書きやすかったところはどこですか?
実はさらっと書けてしまいました。元々スピンオフのチョイ役という立場だったのに。
3 この小説を書く上で、一番苦労したところはどこですか?
他のスピンオフと同様に、本編を読まなくても、他のスピンオフを読まなくても単独で成立するようにってことを目指してみました。でもやっぱり話題に出すしかないのでいくつか書いてみましたが、どう読めたかなぁ。
4 ボツにしたタイトル、仮タイトル、執筆中のコードネームなどありましたら教えてください。
仮タイトルから「風の辿り着く場所」でした。
この名前は某曲名から大好きなので、何かしら使いたいと思っていました。
5 タイトルの由来(意味)は何ですか?
美緒が北海道にやってきて、ようやく心から落ち着くことができたって意味合いを込めれるようなタイトルを探していました。で、やはりこのタイトルしかないかなと。
6 この小説を書き始めるきっかけはなんでしたか?
第一弾の「FlyHigh!」を書いた時に、美緒について注目されたんですね。僕自身はFlyHigh!の主人公、寺坂の話を進める上でのチョイ役というレベルでしか考えていませんでした。
でも、彼女の物語を考えて行くと、自然と一話書けるなってところまで考えることができました。
7 この小説を書く上で、何か影響を受けたもの(他の作品や、他媒体の創作物など)はありますか?
オンライン小説書きさんのスピンオフ。そして、バドミントン漫画の「ガズリング」です。更に青春バドミントン小説「ラブオールプレー」ですね。
8 これがあったから、この話がかけました!(これがなかったら、かけませんでした!)というものはありますか。
朝比奈美緒について注目してくれたFlyHigh!の読者さんですね。
本当にありがとうございました。
9 ボツにしたストーリー展開を教えてください。
10 プロット(思惑)どおりに進みましたか?
特になく、プロット通りに話が進みました。
11 これが書きたくてこの話を書きました、という部分はどういうものですか?
過去にこだわることを捨てて今を見ること。未来に進むことですね。
12 一番こだわったところはどこですか?
美緒の約束に縛られる描写ですかね。
幼い美緒や友君、亜紀ちゃんと。
もう少しおどろおどろしく書ければもっと良かったかな。
13 一番好きなキャラクターと、一番嫌いなキャラクターを、理由つきで教えてください。
シルバーコレクターの感想と同じく。
特に優劣付けられず、皆大好きです。嫌いな人もいないです。
14 実際にいたら嬉しいキャラクターと、実際にいたら厭なキャラクターを教えてください。
やっぱり皆好きです。嫌いな人を描けないのは弱点かもしれません。
15 この人にはこの言葉を言わせたかった!という台詞をキャラ別にどうぞ(実際に言わせていなくてもOK)。
朝比奈美緒
「よろしくお願いします」
→ 一番最後に口から出た美緒の言葉。この言葉の前にも「試合の始まりみたい」ってありますが、まさにその通りだなって思います。
16 この小説の登場人物たちを使って、別の話を書く予定はありますか?
また別のスピンオフに登場すると思います。
どういう話になるかは予定は未定ではありますが、美緒と遊佐は既に出演は決まっております。
17 この小説の中でこの部分が一番会心の出来なのです! というシーン(か台詞)を抜粋してください。
準決勝で追い詰められた時に、ラケットバッグから色紙が見えたところですね。ここで使えるように第一話で見せてみたのでした。
(相手のサーブ……どちらでもまずは奥に上げて……)
『このままじゃ負けちゃうよ』
(スマッシュを打ってきたらクロスに返して……)
『また約束守れない、のかな』
(ドロップなら……)
『仕方がないよね、足痛いんだし。仕方がないよ。私が弱いわけじゃないんだから。運がなかったんだよ』
タオル越しに聞こえてくる、自分の声。その声はどこか安堵に満ちている。
『また、守れなかった』
『精一杯頑張った』
『自分は運が悪かっただけ』
『私のバドミントンはここで終わるわけじゃないんだから』
『次に頑張ればいいよ』
(次って、いつ?)
自分の声に自分で問いかけてしまった。
高校になれば、また自分の先輩や他の強い選手達が相手になる。最初から負けるつもりで戦いはしないが、正直、厳しい相手がたくさんいる。運も実力のうちというならば、今この時が一番あるはずではないか。今回のチャンスを逃すならば、他のチャンスなど掴めないのではないか。
(私は……どうしたら……)
視界が歪む。自分が涙を流していることに驚いて慌ててタオルで顔を拭く。
そして、タオルを勢い良くラケットバッグに落とした時、それが見えた。
「あ……」
バッグの中からはみ出していたのは、縁が金色に塗られている色紙の一部だった。
18 この小説で取り上げたテーマやアイデアに、もう一度別の形で挑戦してみたいですか?
過去の約束からの解放というのはまた書いてみたいと思います。
19 何か、これだけはしておきたい言い訳というのはありますか?(笑)
スピンオフなんです! 本編もよろしくお願いしますm(_ _)m
20 最後に一言どうぞ!
お読みいただきありがとうございました!