ディープブルー

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「ディープ・ブルー」


 蒼き世界に沈む 届かない陽光 途切れる光を目に映す

 冷たい世界に横たわる 頬から染み込む冷気 心地良い感触に目を閉じる

 ゆらゆらゆれる 波の中 たゆたいながら 四肢を伸ばす

 光射す大地に立てば 光が僕の身体を焦がすから

 みんなの幸福に寄りかかれば 温もりが僕の心を冷やすから

 今は沈んでいよう 深く深く 青く蒼く

 胸の奥に少しだけ 悲しみを抱いて

 ゆっくりと浮かび上がるその日まで




「ブレイク・スルー」


 空は確かに繋がってる 心もきっと繋がってる

 でも 足りないよ 足りないんだよ

 あなたの温もりが

 抱き締めたい あなたを壊してしまうほどに 自分も壊してしまうほどに

 この想いに焼かれる前に あなたを迎えに行くよ

 触れられない寂しさが 僕の胸を穿つ前に

 自分の弱さを壊して

 子供の殻を壊して




「グレイ・ワールド」


 歩き出した足が道を作る 一歩踏み出すごと 灰色の大地に色がつく

 振り返ると無数の道 先頭には分つ人々 誰もが道を見据えてる

 不確定の世界の中で 自らの世界を作り上げようか

 明日のため 今日のため 昨日のため 

 親友のため 恋人のため 家族のため

 自分のために

 絶望しかないなんて嘘さ 白か黒かなんてはっきりしない

 灰色の世界の中で 自分の世界へ道を繋げようか


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