「パラダイス・ロスト」
仮面ライダー555の劇場版です。DVDでようやく観たのですよ。
そう遠くない未来、どこかの国。
世界は人類の進化系である「オルフェノク」に支配されていた……
というある意味衝撃的なOPから幕を開ける劇場版「パラダイス・ロスト」
世界は人類5000人強を残してほとんどオルフェノクが締められています。人類は滅亡寸前なのです。
主人公である真里や啓太郎は人類解放軍として戦い続けています。
しかし「ファイズ」であるは乾巧は敵の総本山である「スマートブレイン社」の総攻撃にあい行方不明に。
「カイザ」である草加雅人は自分が救世主だと傲慢な態度で仲間と仲間割れ状態。
最初から前途多難です。
でも人間の秘密基地とでも言う場所で行われている市。そこでなんと死んだと思われている巧が女の子と同棲していたのです!
うらやましい……じゃなくて、どうして!?
一方、オルフェノクでありながら人間との共存を目指している木場・長田・海堂は「スマートブレイン社」が「帝王のベルト」
という凄いベルトを開発していることを知り、真里達に報告。決起を促します。でもそこに敵の襲撃が!
襲いくる敵に対抗する人類解放軍。しかし劣勢です。そこで頑張る雅人でしたが、「帝王のベルト」
を装着してサイガとなった敵によって簡単に殺されます。
本編だと準主役なのに……。
襲撃後、真里は記憶喪失になっていた巧と再会。そして巧は記憶を取り戻して再び襲ってきた敵を撃退!
見事元の鞘に収まります。
そして自分が記憶が無い時に世話になっていた少女ミカと話し、今まで通り友達だと誓い合います。
感動的なシーンなんですが、そこに現れた解放軍の一人が巧からファイズに変身するためのファイズギアを奪い、
銃でミカを撃ち殺します。
友情を誓い合った直後の永遠の別れ。観た瞬間、これは本当に映画だなぁと思いました。
ファイズギアを奪った兵士は木場君と遭遇し、ギアを奪い返そうとする彼と戦闘になります。
そして誤って木場君は兵士を殺してしまい、その光景を目撃した兵士の仲間から「やっぱり信用できない」と言われてしまいます。
木場君たちに兵士は「帝王のベルト」を奪ってくれば信じるといわれ、しぶしぶベルトを奪いに向かいます。
一方、巧もオルフェノクなのではと疑われます。仲間で味方なのは真里と啓太郎だけ。
完全に孤立してしまう。
「スマートブレイン社」に侵入した木場君たちは罠にはまり、七メートルくらいあるオルフェノクと戦闘に。
あまりの強さに長田、海堂は死亡。
木場君も重傷を負います。その時現れたのは、なんと真里!
そして自分が木場君たちを罠にはめた張本人だと語ります。もちろん偽者なんですが。
しかし木場君は仲間二人を失ったショックと真里に裏切られたという思いから人間を完全に信じることが出来なくなってしまうのです。
また解放軍もまたも襲われて真里がさらわれ、巧も疫病神とされてしまいます。
巧は真里を助けにスマートブレインに乗り込みます。
そこには七メートルオルフェノク「エラスモテリウムオルフェノク」(名前長!)が真里を食べるところ。
間一髪助けます。
そこにサイガが登場してバトル!
苦戦しつつもファイズはサイガを撃破! ここらへんはバトルシーンがかっこよすぎですね。
さて、サイガを倒して一件落着かと思いきや、そこに一人の男が現れます。
予想通り――木場君です。
木場君は人類と共存という夢を棄て、オルフェノクとして生きることを誓って巧たちに襲い掛かります。
もう一つあった「帝王のベルト」によりオーガへと変身して。
困惑して殴られ放題のファイズ。真里も警備員に追いかけられピンチ。
そして巧も変身が解けてとどめをさされようとしていた!
その瞬間、巧がオルフェノクに変身したのです。
そうです。解放軍の人々の疑いは真実だったのです。
驚く真里と木場君。オルフェノクとなった巧の猛攻に変身が解けた木場君もオルフェノクに変身。
巧が戦いながら叫びます。
「お前の夢は俺が継ぐ!!」
巧と木場君は再びファイズとオーガに変身して戦闘。真里はでかいオルフェノクに食べられそうになって大ピンチ!
巧ファイズは新兵器を使い本邦初公開の「ブラスターフォーム」に変身してオーガを倒し、真里も助けます。
それでもでかいオルフェノクは強くピンチ!
しかしそこで真里を助けたのは木場君でした。でかいオルフェノクの攻撃を喰らいぼろぼろになる木場君。
でも渾身の力ででかいオルフェノクを弱らせ、巧は見事でかいオルフェノクを滅ぼすのです。
そして木場君の体は消滅の証拠である青い炎に包まれます。
巧と真里、二人に看取られながら、二人の姿に自分の夢を見たのか笑顔で消滅するのです。
戦い終え、帰ろうとする二人の前に立ち塞がる大勢のオルフェノク達。
だが、巧は一言言います。
「どけ、俺が通る道だ」
真里と手を繋いで歩き出す巧。二人の前を開けていくオルフェノク達。
光に向かって歩いて行く二人の姿は、これからくるかもしれない人間とオルフェノクの共存という形を表しているのかもしれない……。
感想としては、本当、一つの映画だなぁと思いました。
テレビシリーズを意識しているという感じはありますが、それでもテレビに沿わないとという強迫観念を棄てているとは思いましたね。
映画としてほぼオリジナルの物を作るというのは、つまりパラレルストーリーを作るのは成功するかしっぱいするか両極端ですが、
今回は成功だったと思います。
完全に大人向けにした潔さに乾杯です(笑)
ここまで書いてみて子供向けとされる仮面ライダーの映画のレビューとは思えませんでしたもの。
とりあえずベルトがどうして存在するのかという事を考えなければ、全く知らない人でも楽しめると思います。
是非、お近くのレンタルビデオ屋さんへ!
最後に一言、草加さんは準主役なんですよ本当は!
もし、これを見て本編も見たくなったかもという人のために、ここからは白抜きで
それにしても、本編で死ぬ人がやっぱりほとんど死んだね。海堂さんは死ななかったけど。
巧のオルフェノク化といい、雅人の死といい木場さんの人間への絶望といい。
しっかりと本編のネタは入れているのですね。最終回を観た僕としてはにんまりでした。