「こばやし」

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今回の議題は遂に登場「小林サッカー」です。
え? こばやしさっかー? 小林さんがいっぱい出てくるのかって?
違います。これは「しょうりん」と読むのです。
その名の通り「小林拳」が関係してきます。


かつて黄金の右足と呼ばれたファンは八百長試合を受け入れたためにその足を破壊され、落ちぶれていた。
かつて八百長を持ちかけたハンの下で雑用を行う毎日。
ある日、足を破壊するように仕向けたのはハンだという事を知り、絶望に沈むファン。
そこで出会ったのは「小林拳」を世に広めようという夢を持つ若者・シンだった。
シンの足は「鋼鉄の足」と呼ばれ、軽く蹴った缶が壁にめり込むほどの威力を持っている。
ファンは彼と共にサッカーチームを作り、サッカー大会で優勝する事を決意する。
しかし何とか集めたシンの兄弟子達はすでにヘタれていて役立たずになっていた。
だが練習試合でぼろぼろにされたとき、くすぶっていた闘志が甦り見事復活する。


そしていよいよ大会。
超人的な技を用いて簡単に勝利を重ねていく小林チーム。
最初は鼻で笑っていたハンもその快進撃に驚くばかり。
そして決勝はハンのチーム「デビル」との対決となった。
だが各人の予想を越えて小林チームは危機を迎えた。
「デビル」は筋肉増強剤とハイテクトレーニングで全員がサイボーグと化しており小林チームの技が待ったくきかないのだ。
次々と血に塗れて倒れていく兄弟子達。
最後のチャンスも潰されて遂に人数不足で試合続行不可能となった時、救世主が現れた。
それはシンが街中で出会った太極拳の使い手・ムイ。
ムイは頭を丸坊主にしておりシン他皆は唖然として見る。

「まるで火星人だ! 火星に帰れよ、地球は危険だ!!」

見も蓋も無いシン。
しかしムイは気にせずに力になりたいと言い、壊れているシンの靴の代わりにと靴を差し出す。
それはまだ有名になる前に履いていたボロ靴。
それを見たシンは、有頂天になっていた事を恥じ、昔の真摯な心を思い出す。
ゴールキーパーとして入ったムイだったが、ルールをほとんど分かっておらずなんと敵のFWにパスを出してしまう。
止めなければ負け確定だったが、敵の渾身の殺人シュートをなんとムイは太極拳の極意を用いて見事に防ぐ。
「柔よく剛を制す!」
敵のシュートの威力をそのままに前線にパスを送るムイ。
そして昔の真摯な心を取り戻したシンはダイレクトに渾身のシュートを放つ。
フィールドの地面を抉って進むボール。
敵フィールダーを全て巻き込み、ゴールキーパーの衣服を吹き飛ばしてボールはゴールへと入る。
こうして小林チームは優勝カップを手にするのだった。


試合後、街中は小林拳で溢れ返っていた。
バナナの皮で滑っても一回転して着地。
縦列駐車も横から突き飛ばして直接入れる。
路上の木の枝を切るのもスパパッと斬る。
バスには飛び乗る。
とシンの思いは達成されたのです。
そして最後に映ったのはシンとムイが世界ボーリング大会で二連覇したポスターだったのでした。


見た感想は一言「面白い!」
映画館であんなに笑ったのは久しぶりでした。
言葉部屋にも台詞を載せてますが、これはこんな文章よりも映画を見てください!
正直、あの面白さを文章化する力は僕にはありません。
この文章も内容を一割ほどしか伝えてないでしょう。
構成は「サッカー版マトリックス」というほどふんだんにCGを使っていますね。
その数489箇所。香港映画史上ナンバーワンです。
空飛ぶワイヤーアクションやかつらなどなど金がかかってます。
是非、見てください!

「考えるな、感じろ!!」



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面白くレビューを書こうと思ったんですが、あまりにも面白すぎたので逆にかけませんでした。
ここでは真面目にストーリーだけで、やっぱり映像で見てください。