「ヘタレ戦隊」

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はいはい、今回のお題は「パワーレンジャー」です。
え? 聞いたこと無い?
そりゃあそうかもしれません。
だって、これはアメリカで作られた戦隊物なのですから。
どうやらアメリカの物好きが日本の戦隊物に感銘を受けたのかなんなのか知りませんが作ったらしいのです。
モチーフは「ジュウレンジャー」そして「カクレンジャー」
どうして二つあるのかは僕にも分かりません。
あとどうして「ヘタレ戦隊」なのかは後述します。


さて、気になるあらすじですが、六千年も昔から永遠と続いている戦いがありました。
悪の魔王・アイバンウーズパワーレンジャー達の戦いです。
そんなに昔から善玉の親分・ゾードンは若者を使って戦わせていました。
んで、今回も「パワーレンジャー」をやっているのはアメリカの高校生達六人です。
正確には「エンジェルグローブシティ」という架空の都市なんですが、まあアメリカでしょう。
ここまでは一応戦隊物としては普通なんですが………。
はっきり言ってしまうと「パワーレンジャー」は弱いです。
アイバンウーズが復活して早々に対決するのですが、戦闘員の数の多さに簡単にピンチになります。
日本の戦隊物は五対二十くらいでも戦闘員には負けないのに………。
結局、戦闘員に苦戦している間に基地をアイバンウーズに襲われて変身できなくなります。
すでにこの地点でゾードンは負けを認めているのです。六千年もかけた戦いなのに簡単に諦めすぎ!
そしてレンジャー達は他の星に行って違ったパワーを手に入れに行きます。
そこでもまた敵が放った刺客に襲われてピンチのレンジャー。
すでにヘタレの要素ありまくりです。
さて、レンジャー達がいない間にアイバンウーズは世界征服のために埋まっている切り札ロボットを掘り出そうとします。
それに使った手段は―――子供の親達を洗脳して掘り出すというもの。
魔力で雷とかを落としたりできる魔王がなんと地道な!?
洗脳するために使うゼリーをピエロに扮して子供達に配ったりします。
思わず「バットマン」の悪役を思い出します。
でもまあ洗脳には成功して掘り出し作業は順調に進みます。


一方ヘタレなレンジャー達は異星の戦士に助けられて凄いエネルギーを求めて聖地みたいな所に向かいます。
その為に与えられた力とは………ニンジャの力。
何しろ聖地の名前が「ニンジェッティ」
まさか複線とは………(汗)
それぞれ猿、鷹、鶴、狼、熊と称号を与えられますが一人だけ異常な称号が。
「蛙」
せめてゴリラとかにしろよ………
とまあ聖なる力(ほんとかよ)を手に入れて何とか必要なエネルギーを手に入れたレンジャーは地球に戻ります。
そしたら掘り出された悪のロボットで街は破壊されてます。
ニンジャの力を手に入れたレンジャー達もロボットを召喚して戦います。
その戦いっぷりもヘタレています。
なにしろ六人いるのに一人ずつ敵ロボットに戦いを挑んでいくんです。
アメリカはタイマンが主流なのでしょうか?
そしてロボットの強度も日本の戦隊以下です。
二撃ほど喰らったらシステムが低下します。
剣も折れるし、振り回されてビルに突っ込まされるし。
強度は弱くとも敵を倒さなくては意味が無いので宇宙から飛来してくる隕石を使って倒す事にしたパワーレンジャー。
颯爽と宇宙へと飛びます。もちろんアイバンも後を追います。
そしてもう少しで隕石だと言う時にアイバンに捕まってタコ殴りにあいます。
「もう少しで隕石が!」
「どうするの!!?」
パワーレンジャーピンチ! そこでイエローがなにやら操作を始めます。
「こうなったらやる事は一つよ!」
「何をするの!?」
ピンクが訊ねるとイエローははっきりと答えました。
「女の子の必殺技よ!」
押される非常ボタン。
そしてロボは繰り出しました。
最終兵器「金的」を………。
その痛みにアイバンはロボから離れ、反動で隕石に激突。
そのまま宇宙の屑と消えたのでした。
よろこぶパワーレンジャー。
しかし僕は素直に喜べませんでした。
いくら地球を守るためになりふりかまっていられないとしてもそれはないだろ………


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とまあ少々戦隊物好きな僕的にはいただけない作品でした。
一緒に見た戦隊物大好き先輩は落胆を隠せず肩を落として帰っていきました………。