空想が世界を塗り替える

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 Webマガジン「Children」に寄稿したエッセイです。


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 青春時代、私は既存の物語を下地にオリジナルの話を空想していたことがある(二次創作もいくつか有り)。
 部活の帰り道での空想は楽しかった。
 自分が考えた主人公や自分が好きな話の主人公が、自分の考えた通りに動き、活躍する脳内光景に心躍らせていた。
 多感な次期と呼ばれる中学や高校時にこんなことをして何を得たんだろうとか考えてみると『想像力』がかなり鍛えられただろう。
 大人になれば自然と知識が増えてきて、あれが出来るこれが出来ないと分かってくる。
 出来ないことを回避して出来ることをするというのも勿論必要だけれど、問題点を突破するために必要なのは、今時点で不可能だという目標に至る道を考える想像力だと想う。
 何しろ既存の知識の中に答えがないから不可能なのだから。
 空いている本棚の箇所に本をつめていくこと。
 本の格納場所そのものを増やすこと。
 どちらも必要な能力だけど、後者を鍛えるのはやはり若い時だと思う。
 歳のせいとかあるけれど、やっぱり物覚えとか空想の度合いは十代と二十代を比べると前者が強い。
 勿論、全く想像力がない十代と鍛えた二十代なら後者が上だろうけれど。
 積み上げた知識を生かすのは結局、空想する力。
 知識を詰め込むだけじゃなくて、自分の感性を鍛えるのにいろいろやってほしいですね。
 勉強も友情も恋愛も遊びも。そして空想も。
 別に外に出さなきゃ何考えても問題なし! 自由な発想を育ててほしい。


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