『台風被害』



「うわー、凄い風ね」

 美奈は窓から見える外の景色に眼を奪われた。

 凄まじい風が木の枝などを空に運んでいる。

「家の中に居れば大丈夫だよ」

 透は自信ありげに美奈に言う。

「まだ建てて半年しか経ってないんだし。まだ台風に吹き飛ばされるほどボロくないよ」

「そうよね〜」

 街路樹が飛んでくるのが見える窓を背に、美奈は笑った。


極短ぺージへ