相沢武 (以下“武”) |
「FlyUp! 第二部、終わりましたー!」 |
皆 | 『お疲れ様ー!』ぱちぱちぱちぱちぱち………… |
早坂由紀子 (以下“早”) |
「第一部から何年経ったのか分からないわね」 |
刈田篤 (以下“刈”) |
「うおお……」 |
小島正志 (以下“小”) |
「どした? 刈田」 |
吉田香介 (以下“吉”) |
「なんか随分不服そうだけど」 |
刈 | 「そりゃそうだろうが。俺の晴れ姿、三日目まるまる飛んでたんだぞ……」 |
吉 | 「まあまあ。とりあえずは、第二部のプチ打ち上げってことで自己紹介からいこうぜ。吉田香介です」 |
小 | 「小島正志だ」 |
早 | 「早坂由紀子」 |
刈 | 「刈田篤だくそぉおお!」 |
武 | 「そして相沢武。第二部でメインで場面があった五人でお送りします」 |
吉 | 「いや、それにしても長かった。何話だっけ? 170話?」 |
武 | 「そうそう。いわゆる一年生編が54話だろ? そこから二年生の10ヶ月をえーと……」 |
早 | 「116話。二倍以上よね。長くなったわ……」 |
小 | 「第一部の完結が2007年で、今が2011年だから、現実時間はもう何年過ぎてるんだ……」 |
刈 | 「ここ、現実時間とかそんな会話いいのか?」 |
吉 | 「いいんじゃないか? まあ、ひとまず感想言っていこうぜ」 |
武 | 「賛成。座談会だしね。じゃあ、刈田はどうだった?」 |
刈 | 「俺か……俺としては、この一年は飛躍の年だったな。全道にも行って強い奴にも勝ったし。だが、せっかくの試合が一つ削られてしまった。お前らが試合やってる時のだ! うぐおおお!」 |
小 | 「暑苦しいのは放っておいて、次行くか」 |
刈 | 「こら、小島! 俺をないがしろにするのか!」 |
小 | 「そりゃお前が弱いからだろ。実力があれば注目される。なければ振り落とされる。それが常だ」 |
武 | 「小島ってなんで同い年なのにそんなストイックなんだ……」 |
小 | 「強くて周りに相手がいないと自然とこうなるんだぜ。実力主義っつーか。な、早坂」 |
早 | 「そうね。でも私は第二部はとても楽しかった。やっぱり実力が高い人達と一緒にいると、ね」 |
小 | 「そうなんだよ! 俺も周り下手だったから、こういう奴らと一緒にいれたって貴重な経験だった」 |
吉 | 「二人の間に奇妙な連帯感が」 |
武 | 「吉田がナレーションっぽくなってる」 |
小 | 「そういや、早坂は相沢に告白したのか?」 |
武・早 | (げほげほごほ!) |
刈 | 「え、早坂は相沢が好きだったのか? でも確か彼女いるはず……きさまぁああ! 若葉さんを紹介しろ!」 |
武 | 「別に妹は今関係ないだろ! そして別に紹介してないわけじゃないだろうし」 |
小 | 「そうだ。今はお前の好みよりも二人がどうなったかだ」 |
吉 | 「確かに」 |
早 | 「ちょっと! 吉田まで!」 |
吉 | 「だってな。相沢の朴念仁っぷりには俺もイライラしてたんだ。早坂と相沢がどうなるか気になって」 |
早 | 「聞こえない! 私、聞こえない!」 |
武 | (ここで何かしゃべったらとばっちり受けそうだ) |
刈 | 「なんかそのあたりの話も気になるが。俺としては今後も気になる。あんな化け物達に勝てるのか俺ら」 |
吉 | 「確かに。淺川とか強すぎるな……小島どうだった?」 |
小 | 「はっ! 次は負けないさ。次やる時は……絶対に……」 |
武 | (お、話の流れがずれたな) |
吉 | 「早坂はどうさ。君長って一年生とやって、次は勝てそう?」 |
早 | 「聞こえない! って……ああ、君長さんか。確かに強いけど、もう少しやりようあったかなと思うのよね。どうすればいいかは、まだ考え中だけど」 |
小 | 「考えてる間に相沢に告白したほうがいいぞ」 |
早 | 「聞こえない! このバカ!」 |
武 | (早坂……楽しそうだな。やっぱりだいぶ変わったよな) |
吉 | 「皆とじゃれあう早坂を見て、武の心の中で彼女の存在が大きくなっていくのだった」 |
武 | 「おいこら、香介! 変なモノローグ入れんな!」 |
刈 | 「お前……かっこよさなら杉田とかいうあいつのほうがかっこいいのに、なぜそんなモテるんだ。俺にも若葉さん紹介しろ」 |
武 | 「紹介とか!」 |
小 | 「第二部はほとんどバドミントンしてたからな。終盤にお前らの間が進展あったかどうかって気になるんだよな。正ヒロインがあまり出ない今がチャンスだろうに」 |
刈 | 「そうそう。中学生なのに何、彼女出来て! しかも落ち着いてるわけだ! もっと略奪しろ!」 |
吉 | 「もっと波乱があってもいいよな」 |
武 | 「え、えええ。えーと……」 |
早 | 「(ミシッとテーブルを軋ませて)いい加減にしなさい」 |
小・刈・吉 | 『はい』 |
武 | (やっぱり怖い)「まあ、何はともあれ。第二部が終わったことだし、次は第三部。いよいよ全道から全国って感じかな」 |
吉 | 「まとめに入ったか……まあいいけど。第二部はバドミントンばかりって書いたけど、第三部ももっとバドミントンじゃないか?」 |
小 | 「これで最後ってだけあって、いろいろと皆にけじめがつく気もするな。いつまでも中学生やってられないし。あと一年したら高校に進むんだから」 |
刈 | 「そうだな。バドミントンにかけた青春か……もっといろいろしたいとか思わない分、やっぱりバドミントン馬鹿なんだろうな、俺」 |
武 | 「そりゃ皆、同じだな」 |
吉 | 「確かに」 |
小 | 「これからもずっと競ってくライバルとして、よろしく頼むわ」 |
武 | 「おう」 |
早 | 「もう締めに入るわよ。いいわね?」 |
吉 | 「……はい」 |
早 | 「FlyUp!第二部を終えて、次はいよいよ第三部。と、その前に多少のインターバルが挟まります。全道を経験した私達。二年生の最後に待つのは学年別と、第一回の都道府県別団体戦。もっともっと大変な展開が待ってるだろうけど、皆負けずに頑張ろうね」 |
小 | 「もちろん! 早坂が相沢を好きでも俺は諦めない!」 |
武 | 「俺も今度こそ優勝狙うぞ!」 |
吉 | 「やってやるさ!」 |
刈 | 「今度こそ俺の存在を刻み付ける!」 |
皆 | 『では、FlyUp! 第三部でお会いしましょう! ここまでお読みいただきありがとうございました!』 |